りんごの花が咲くころ

教育公務員を退職した長女の今。(その2)

長女は、平成30年4月に就職し、平成31年3月に退職しました。1年間だけ教育公務員でした。そんな安定した仕事をあっさりと捨てた長女。今は関東で生活しています。

 

「暇ならそのうち泊まりに来てもいいで」

長女は、1年間働いて貯めた預金は、養成所の1年目の受講料と個人住民税、国民年金保険料などに使いました。行ってすぐは預金もできないだろうから、一月の預貯金分3万円を二月分ゆうちょ銀行の通帳に入れて。

バイトは、4月の末に面接の予約を取り、実際働き始めたのは、5月中旬からでした。5月のバイト代は、6月の末にならないと入りません。途中、4月末に10万円程度の退職金が生活費になったようです。

 

お金がないだろうことは、容易に想像できましたが、ここで彼女を助けるのもどうかと、社会の厳しさを学ぶべしと金銭的援助はしないことにしまいた。厳密には、4月に会ったとき、Suicaのチャージに3千円、医療費などの緊急用に1万円を手渡しましたが。

荷物は、宅配便で送れる荷物を3箱荷造りして送っただけです。なので、布団なども送りませんでした。タオル類は、荷物の隙間に少しだけ入れましたが。

 

そんな状況で、シェアしている友達と一緒に暮らしているところへ行くのは少しの不安がありました。住んでいるアパートは2DKで築年数は経っているようでしたが、室内は改装されて、設備も新しく古さは気になりませんでした。

和室と洋室、それにダイニングキッチンです。

和室は長女の部屋として、また寝室としても使っているようでした。洋室は、友達の仕事部屋兼洗濯干し場になっています。

家電などは友達が大学時代に使っていたものを使っていました。

 

行ってからその日は、ずっと掃除をしていました。ごみの分別や洗濯干し場を整理したりして。行く前に布団を通販で買って送っていたのですが、しまうはずの押し入れは空きがありません。荷物を整理して布団をしまう場所を作り、何とか片づけることができました。

友達は、長女と同じように県外で教育公務員をしていました。そして、仕事の誘いを受け、夢をかなえるため上京したのでした。それに便乗して上京した長女。

生活はきつきつのようでしたが、楽しいとのこと。ひとまずは安心することにしました。

 

大きな一歩を踏み出した二人のこれからの世界が幸多からんことを願って。